懐かしい1本を引っぱり出してみた 〜 Valley Arts M series
こんにちは、じぇに〜(, @neobjenny neobjenny)です。
今年のゴールデンウイークは割と時間が取れたので、普段使うことが無く格納してあった道具を引っぱり出してみました。
今は無き Valley Arts Guitar です。
1989年10月製だから33歳。そんなになるのか…
Valley Arts ってどんなギターメーカー? ということでWikipediaによると
1970年代半ば、カリフォルニア州のノース・ハリウッド市でリペアショップも併設された楽器店が設立される。創設者はマイク・マグワイア(Mike McGuire)とアル・カーネス(Al Carness)。1980年代からワーモスなどからフェンダーライセンスドのボディやネックを仕入れ、配線や塗装を行う組み立てサービスを開始し、スティーヴ・ルカサーやラリー・カールトン、リー・リトナー、トミー・テデスコ、ロベン・フォードら著名なミュージシャンからも人気を博す。また日本でもライセンス生産され、高価な製品であったにも関わらず渡辺香津美が使用するなどそれなりの売り上げを見た。(出典:Wikipedia)
だそうです。ルカサーが使ったことで一気に有名になったって感じ。
オリジナルはUSA製ですが、ライセンス供与による日本製もあってもちろん自分のモノは日本製。(USAなんて高くて買えなかった)
当時発売されたばかりのLarry CarltonのDiscoverというアルバムジャケットに薄ら写っていたギターに心惹かれて「これと同じのが欲しい!」と、こちらも今は無き名古屋の八事というところにあったHotlineというお店に相談したのがキッカケ。(右上に写ってるギターです)
お店のマスターが「作れるよ」と快諾してくれたので、製作仕様を決めて注文したカスタムオーダーギター。つまり世界にこれ一本しかありません。
ミディアムスケールのストップテール仕様。テールピースはファインチューナー付きのTP-6。
ジャケットに写ってるのは3シングルですが、当時自分の弾いていたジャンル上リアをハムにしたかったので、EMGのSA-SA-58というSSH構成に。リアを当時流行っていた85にしなかったのはSAとの音量バランスを取りたかったから。
ポットはボリューム用とEMG製の「EXG」という高域と低域をブーストしてくれるモノ。(Expanderと呼ばれてました。)回していくと高域と低域が上がってきて逆に中域が落ちてシャリシャリと音が煌びやかになっていきます。トーンポットの代わりにチョイスしました。
トグルスイッチはこれもEMG製の「Dual-Mode Switch Kit」という、ハムをシングルっぽい音にしてくれる装置。当時はコイルタップできるEMGのハムバッカーが無かったんですな。完璧なシングルサウンドにはならないのはちょっと残念。89に交換しようかなぁ、とも思ったり。
面白いのはネックの取付構造で、「Inter-Lock」と呼ばれるネジ1本で固定する仕組み。実際はネックとボディ両方に凹凸の金属プレートが取り付けられていて、そちらの嵌合で精度を出すという構造。そもそもの目的は、ツアーの際に機内持ち込みするために簡単にネックを取り外しできるようにしたかった、ということらしいですが、コストがかかる仕様のためいつしか消えてしまったようです。
後にペグをシャーラーのロックペグに交換。弦交換をできるだけ楽にやりたいので、自分のギターは基本ロック式ばかりです。
と、改めて整理して書くと、Larryが使っていたモデルとは全然違いますね(爆)同じなのはボディの形状と「Valley Arts Guitar」のシールだけだなw
久しぶりに出してきたので、ついでにあちこち丁寧に清掃。ピックガードも外してバッテリーも交換。弦も張り直していざ音出し。
をを、懐かしいEMGの音でした。こんなにボトムが出たっけ?ってちょっと驚いたりもしたけど、上から下までHi-fiオーディオのような鳴り方をします。クセの無い上品な電気的な音って言ったらよいのかな。エフェクターの乗りは抜群、コーラスとの相性はやっぱり良いと思う。
せっかくメンテしたので、これからしばらくスタジオリハで使ってみようと思ってます。ミディアムスケールは取り回しもしやすいし。
ってなことで。