「小さな習慣」by スティーヴン・ガイズ 〜 目標は小さければ小さいほど良い
先日の立花B塾でのオススメ本、スティーヴン・ガイズ著「小さな習慣」を読みました。
誰しも、「続けたいと思って始めたことが三日坊主に終わる」なんてことは普通に経験してることでしょう。政治家の公約と元旦の誓いほど、アテにならないモノは無いと言われるぐらい、物事は続かないものです。どうして続かないのか?どうやったら続けられるのか? そんな問いかけを「脳科学」の観点から説明してくれる本でした。「精神論」だとか「ハウツー系」だと想像していたので、極めて「科学的」な内容だったのが意外でした。
小さな習慣って何?
小さな習慣とは、毎日これだけはやると決めて必ず実行する、本当にちょっとしたポジティブな行動です。
「小さすぎて失敗すらできないもの」
本書では、
- 毎日腕立て伏せを1回やる
- 本を毎日2ページ読む
という例を挙げてます。
著者は、たった1回の腕立て伏せを本格的なトレーニングにまで発展させた、と言っています。
前頭前野と大脳基底核
習慣作りには脳の「前頭前野」と「大脳基底核」とを上手く使うのが鍵だと書かれています。前者は「行動に関する決定」を担うが多くのエネルギーを消耗する、後者は「自動化された行動のためのパターン認識」を担当し効率的にエネルギーを使う部分。「こうしたい」とか「やりたい」と思うのは「前頭前野」の担当なのですが、多くのエネルギーを使うので長続きしないのです。正月の誓いが続かないのは当たり前なんですな。なので、いかに「大脳基底核」を活用して習慣行動を取らせるかがキーだというわけです。
モチベーションと意志 どっちが必要?
モチベーションに頼っても習慣は身につかない
疲れてたり、病気だったり、他に楽しいことをやりたいとき、そんな時にモチベーションを上げるってのがいかに難しいか。
先に行動をとると、モチベーションがすくにあとを追いかけてきます。
結局は「行動」ということです。そして動くために必要なモノは「モチベーション」ではなく「意志の力」だと筆者は言ってます。ただこの「意志の力」は容易に消耗してしまいます。だからこそ「ほんのわずかの意志の力」で行動できる「小さな習慣」こそが成功のカギというわけです。
小さな習慣を続ける大きなポイント
大事なことは「いつも目標以上にやろうと思わないこと」だそうです。「腕立て伏せを毎日1回する」という習慣が三日続いたから、すぐに「毎日5回する」という目標に変えないように、ということです。それだけ意志の力が必要にもなるし、出来なかったときの罪悪感にやられないようにするということが大事なんですね。
達成できたという経験をくり返し脳に記憶させることで習慣化させる というメソッドですから「出来ること」がまず大切。ここはコーチングツール「Points of YouⓇ」のセッションでも同じ。セッションの最後に「24時間以内に絶対できることを1つ宣言してください」ということをやります。「どんなにちっぽけでも、ハードルが低くても構わないけど、絶対にできることにしてください」という話をします。
それと「簡単にできるから」という理由で、やろうとする習慣を増やさないこと。多くても一日4つまで、全部合わせて10分以内で終わるモノにすべきと書かれてます。せいぜい2つぐらいからスタートするのが良さそうです。
自分の行動にどう繋げる?
自分の生活のなかですでに習慣化できていることはいくつか有ります。実は知らず知らずのうちに、本書に書かれていたことを取り入れてもいました。
本を読み始めてから始めた小さな習慣は
一日に30秒のプランク運動を1回する。お腹周りのプニプニ減らしたい💧
iPhoneのアプリを使いながら今のところ継続できています。これはまた別の記事で。
面白かったこと
何かを習慣にするには18日から254日かかる。
習慣化するには21日間必要という本を読んだことがあるのですが、本書では18日から254日かかると書かれてました。これって「基準が無い」ということです。習慣の種類や人の性格などによって全然異なるので、予想も出来ない。予想できないのだから目標達成までの期日を設けることなんか無意味なんですって、へぇーでした。
残念だったこと
翻訳イマイチ。英語を直訳したような表現が多く、日本語の文章としてよく理解できない箇所が目立ちました。もうちょっとこなれた書き方にしてくれると、わかりやすくて、とっつきやすいと思うんですけどね。途中で何度か挫折しそうになりました(苦笑)
ってなことで。